生後8か月の弟ぽよの歯が生え始めました。おめでとう!
兄ぽよの生え始めが生後5か月だったので、あれ?弟ぽよ遅くない?とか思っていましたが、調べたら兄ぽよが早いだけでした。1歳頃までは個人差なんですね。
ついでに赤ちゃんの歯磨きについて改めて調べていたら、兄ぽよが赤ちゃんの頃にはなかった言説が広まっていました。それは「子供と食器を共有しないことが虫歯予防になるという話は根拠が薄い」というもの。
令和5年8月末に一般社団法人日本口腔衛生学会が発表した意見書が発端のようです。なので知っている人からすると、その話題自体が古いよ!と、思われているかもしれません。恥ずかしながら、調べて初めて知りました。
私も、もともとの虫歯菌伝説は知っていました。赤ちゃんと食器を共有しちゃダメ、離乳食を冷ますのにフーフーしちゃダメ。親の唾液から虫歯菌に感染するので、気をつけましょう、という注意喚起です。兄ぽよの時には、実際に気をつけていました。
これに対して、口腔衛生学会がちょっとまって…!的な意見書を発表したわけです。ミュータンス菌(いわゆる虫歯菌)が親から子に感染する、ということは多くの論文で明らかにされていますが、だからといって食器の使い回しに気をつければ虫歯にならないとまでは言ってないし、そんな風に思われても困る、ということでしょう。
意見書がどういった文章だったか、ざっくりご説明します。
・赤ちゃんは離乳食が始まる前から虫歯菌に感染している
・ミュータンス菌だけが虫歯の原因菌ではない
・食器の共有に気をつけている人と、気にしていない人の子どもの虫歯率には差はなかった
・だから皆さん、虫歯予防をしたいなら、甘いものを控えて、歯磨きをして、フッ素を塗りましょう!
素人が勝手に要約してすみません。1ページの短い文章なので、気になる方は読んでみてください。→
「乳幼児期における親との食器共有について」(https://www.kokuhoken.or.jp/jsdh/statement/file/statement_20230901.pdf)
兄ぽよの歯科検診の時に先生に聞いてみたところ、食器の共有までは気にしなくていいというのが、今の歯科業界の主流な意見です、という話でした。虫歯菌には感染している前提で、歯磨きや歯科検診、フッ素塗布を頑張りましょう、と。シーラントという虫歯になりやすい歯の溝をプラスチックで埋める予防法もあるそうです。
しかし、意見書発表以降にもコラムなどで親から子への虫歯菌の感染に警鐘を鳴らしている歯科医師もいるので、唾液を介した感染をどう扱うかはいまだ両論ある様子ですね。
つらつら真面目っぽく書いてきましたが、思いを馳せるのは、虫歯菌伝説によって、嫁姑問題や親子仲や夫婦の関係に結構な数のギスギスを生み出してきただろうなぁ、ということです。一生懸命食器を分けている人間からすると、自分の食べている物を子どもに一口あげようとする大人は悪魔に見えたことでしょう。それに終止符が打たれるなら、健全でよろしいことだと私は思います。でも、これってココから先は逆の事が起きません?食器は分けるもの、と教わってきた層が、そんな指導はされなくなったパパママと一悶着。…食卓に平和が訪れる事を祈っています。
私はゆるゆる育児が大好物なので、さっそく食器の虫歯菌ことは忘れ去ることにしました。その代わり、きちんと歯磨きをして虫歯予防をします。まずはガーゼで拭く習慣を始めました。春に萌え出づる弟ぽよの乳歯を、大切に育てていこうと思います。